片腕カンフー対空飛ぶギロチン

片腕カンフー対空飛ぶギロチン [DVD]

片腕カンフー対空飛ぶギロチン [DVD]

テレ東で深夜に放送してました。
噂や各所のレビューでは知っていたのですが、実際に見るのは初めて。

そして僕らは、家を燃やした

伝書鳩によって、弟子が片腕ドラゴンに敗れて死んだ事を知った
空飛ぶギロチン(刃と鎖付きの帽子)の使い手の老人・封神。
雄叫びと共に、自分の家の屋根を突き破り、外へ。
石像の首や、たまたま飛び立った鳥を斬首しつつ、家を爆破。
おそらく、目的を達するまでは帰らない、帰れないという決意の表れでしょう。


このシーンにリスペクトされて、
荒川弘は「鋼の錬金術師」のあのシーンを描いたとか(大嘘)

ああ人違い

封神、食堂にて片腕ドラゴンを騙る男を見るや、おもむろに
空飛ぶギロチン攻撃。斬首。


店主「ひ、人殺し!」
封神「これが片腕ドラゴンか?」
店主「いいえ、ただの馬鹿です」
封神「失敗した……まあいい、片腕は皆殺しだ!」
失敗で人を殺しておいて、「まあいい」で済ます封神爺さんが素敵すぎます。
とばっちりを片腕の人達はいい迷惑です。毒手拳蛾蛇虫とか。

武術大会

様々な流派が集まっての他流試合が開催されるのですが、
中国以外からも様々な選手が。
日本からは、無刀流の躍馬次郎。野武士っぽい格好ですが、
なぜか武器はトンファー
しかも、柄から刀が飛び出すギミック付き。
これを見て、観戦していた主人公・片腕ドラゴンが一言。


「何が無刀流だ!……やるな、参考にしよう
名言です。非難すると思わせて、自らの糧にしようとする貪欲さ。
声に出して使いたいカンフー映画用語。


インドからの参加者は、ヨガのタラシン。
ヨガですから、腕が伸びます。
なかなかシュールな画を拝めました。


で、たまたま参加していた片腕蛇拳のシェシンという選手。
大会会場の屋根にフェニックス一輝のごとく現れた封神に、
例によって首を狩られます。「片腕蛇拳」って言ってるのに!
先に言った「片腕は皆殺しだ!」を有言実行しているようです。
この時、片腕ドラゴンはすでに帰ってしまっていたので、
主催者を惨殺したり、会場に爆弾を投げ込んで消える封神。

真の武道家の条件

弟子達に、封神から逃げるのかと聞かれた片腕ドラゴン。こう返します。
「逃げるとは言ってない、逃げ隠れするのは卑怯者だ」
「しかし、己を過信するのも愚かだ、どちらも望むところではない」
「真の武道家は勇敢で、なおかつ賢明なのだ」

ムエタイ

封神の仲間のムエタイ使い。彼を倒すための片腕ドラゴンの策とは。
まず、とある小屋に追い込ませました。
そこの床は鉄板製。弟子達が小屋の周りに火を付け、鉄板が熱されます。
ムエタイ使いは裸足なので、もちろん大変です。
窓には片腕ドラゴンの弟子達が槍を持って待ち構え、
一歩でも出ようとすれば串刺しにする気満々。
熱がるムエタイ使いに容赦なく攻撃する片腕ドラゴン。
「真の武道家は勇敢で、なおかつ賢明なのだ!」
もう、ムエタイ使いが熱がるその声がすごい可哀想で。
主役ながらに外道の極みです。勝った後、
小屋から出てきて熱された靴を水瓶の中に入れて冷やす我らが片腕ドラゴン。
「もう少しで火傷するところだった」
……じゃねえー!
どうやら、武道家にとって逃げるのは卑怯でも、罠は卑怯のうちに入らないようです。

決戦

封神との決戦。ギロチンを封じるために、竹を切らせて刃こぼれさせたり、
鳥屋で鳩の大群をけしかけたりして、あらかじめ罠を張っておいた棺桶屋へ
誘い込む片腕ドラゴン。キン肉マンスーパーフェニックス並の仕込みの巧みさです。
さりげなく、棺桶屋の職人が一人ギロチンの巻き添えになっていましたが
全く気にしてない様子の我らが片腕ドラゴン。
「真の武道家は勇敢で、なおかつ賢明なのだ」
封神は見事に罠にはまり、仕掛けておいた飛び出し斧がグサァ!
前半の侍のトンファーを見て「やるな、参考にしよう」と言ったのが
伏線になっているのかもしれません(制作側が何も考えてない可能性の方が高そう)。
そして、斧でギロチンを破壊したあとは肉弾戦開始。
おお、やっとカンフー映画っぽい。と思っていたら、
隙を見て、飛び出し斧が発動。これがクリーンヒット。
勝った! 完!(エピローグなし)
「真の武道家は勇敢で、なおかつ賢明なのだ」

最後に

この作品の面白さが少しでもこの適当レビューで伝わるといいんですが。
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